遣唐使船。唐は618年~907年まで中国大陸統一王朝。
全盛期には大陸の西方の砂漠地帯まで支配していたとされ、現在の中国の「一帯一路構想」を実現していた超大国。
その都は内陸にある長安(現在の西安市)で、既に100万人以上の人口と伝われ、日本の平城京や平安京のお手本の大都市。上陸後、遣唐使たちは、さらに数千キロにも及ぶ長旅を経て、長安へ向かうことになります。
遣唐使が大陸に渡ったのは今から千年以上も昔、舟というか、箱が海に浮かぶ程度のもの、嵐の前には木の葉のように遭難も多々あり命の危険に常に向き合う航海であったことが容易に想像できます。
井上靖著「天平の甍」(てんぴょうのいらか)での「唐招提寺」開基で有名な鑑真和上を日本に連れた来た僧たちの物語も心打たれる小説です。
多くの先人の志や犠牲のもと、歴史の年を積んでこそ、今の日本があることを改めて知らされる物語。
身を賭してまで国のために尽くすその気概や志には敬服します。COVID禍の中、まだまだ、頑張る気力が湧いてきます。
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●復原遣唐使船
●平城宮跡歴史公園「天平うまし館」に隣接して展示
●かつて「遣唐使」を中国に運んだ「遣唐使船」を精巧に復原したものとなっています。
●四綱船(よつなのふね):遣唐使大使以下使節一行が四艘の遣唐使船に分乗の場合の呼称。