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余香苑 梅雨時

退蔵院。右京区花園にある臨済宗のお寺。初期水墨画の代表作である国宝「瓢鮎図」を所蔵することで知られる妙心寺屈指の古刹。非公開が多い中、通年公開されているお寺の一つ。

 

梅雨の余香苑*、少人数の参拝の方々とひっそりとした中でお庭を愛でることができました。

 

*昭和の造園家・庭園研究家として名高かった中根金作氏の作庭。名栗の門をくぐり左右にそれぞれ「陽の庭」・「陰の庭」と名づけられた枯山水のお庭。さらに進んで、水琴窟のある蹲踞(つくばい)の脇を通って小坂を下り、最も低い位置にある藤棚付近から振り返ると、流れ・池を含む庭の全景が見渡せるようになっています。

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退蔵院(たいぞういん)
●宗派 臨済宗妙心寺派大本山妙心寺の塔頭
●開山 無因宗因(むいんそういん)禅師
●開創 室町時代応永年間(1404年)
●ご本尊 お釈迦さま 

●寺歴 退蔵院のはじまりは今からおよそ600年余りの室町時代。妙心寺第三世無因宗因(むいんそういん)禅師を開山として京都市内千本松原通あたりに創建。その後、妙心寺山内へ移転。応仁の乱では妙心寺の伽藍と共に焼失しましたが、永正年間(1504-21)に亀年禅愉(きねんぜんゆ)禅師により現在の地へ再建。